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医療機器に係る消費税の診療報酬での対応に限界!!

日本病院会の相澤孝夫会長10月2日の定例記者会見を受けて

· 医療,消費税,診療報酬,医療法人,クリニック

医療機器に係る消費税の診療報酬での対応に限界!!

日本病院会(日病)の相澤孝夫会長は2日の定例記者会見で、社会保険診療に対する消費税が非課税扱いのために生じる控除対象外消費税について、診療報酬で補填する現在の仕組みには「限界がある」とし、長期的な視点で新たな対応策を講じるべきだとの考えを示した。

相澤会長は会見で、消費税率10%への引き上げ時にはこの新たな仕組みで対応すべきだと述べた。ただ、「診療報酬に乗せ続けるのには限界がある」とも指摘。さらに、今後は消費税率が20%や30%にまで引き上げられることが想定されるとし、「(消費税問題を)将来的にどうしていくのかを、今のうちから知恵を絞って議論する必要がある」と強調した。(参照元『医療介護CBNews』)

この記事について、少し解説を加えると、当事務所の記事にも以前掲載しましたが、医療機関にとっての収入である社会保険診療報酬は、消費税を非課税として認識されます。しかし、その社会保険診療報酬を得るための医療機器等の支払には、消費税が課税されます。消費税の基本的な仕組みは、売上に係る消費税から仕入れに係る消費税を控除したものを国に納税します。例えば、普通の商売で考えると864円(税込)の商品を仕入れて1,080円(税込)で販売すると、以下の通りです。

売上に係る消費税等80円(1,000円×8%)-仕入れに係る消費税等64円(800円×8%)=納税額16円

これにより、この事業者は、80円の消費税を販売先から預り64円は、仕入先に支払い、残りの16円は、国に納税し、トータルで80円の納税をしたことになります。事業者の実質的な負担は0円になります。

消費税の仕組み

しかし、これが医療機関だった場合は、以下の様になります。

前提:社会保険診療報酬1,000円(非課税)、医療機器等864円(税込)、課税売上割合20%、一括比例配分方式

売上に係る消費税等0円(非課税のため)-仕入れに係る消費税等64円×課税売上割合20%=国からの還付金△12円

これを上記の通常の事業者と同じように考えると、この医療機関は、患者さんから預かる消費税は、0円になり、医療機器等に消費税64円を支払い、国から還付金として、12円は還付されるので、医療機関の実質的な負担は、52円(64円-12円)になります。つまり、消費税は、本来最終消費者が負担すべきものですが、消費者ではない医療機関が負担していることになってしまいます。この52円部分を専門的な用語でいうと、控除対象外消費税等と言います。

控除対象外消費税等

消費税の理論上、この医療機関に消費税の一部を負担させるのはおかしいので、社会保険診療報酬に消費税負担分を上乗せしていくような制度設計をしていることになります。しかし、そもそもロジックが違う制度を組み合わせるよりも、医療機関の仕入れる医療関係の機器などを非課税にするなどの措置をするべきではないかと個人的には思います。

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