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第7次医療法改正~前編~

~税制改正・医療法等を解説していきます~

第7次医療法改正~前編~

初めての投稿です。こちらでは、税制改正・医療法を中心に三瀬国際税務会計事務所の情報発信の場として、既存のクライアント様や税務等でお悩みの皆様にご提供できればと考えております。

 

今回のテーマは、第7次医療法改正で、平成27年9月16日の参議院本会議で医療法の改正案が可決・成立し、28日付けで医療法の改正が公布されました。

この改正は、地域医療連携推進法人制度の創設と医療法人制度の見直しの二つの大きな柱により、構成されております。今回のブログでは、医療法人制度の見直しの一部について、焦点を当てて解説していきます。

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医療法人と役員との関係は、委任に関する規定に従います。つまり、通常の株式会社と同様の善管注意義務を有するという事になります。また、理事は、医療法人に著しい損害を及ぼす恐れのある事実があることを発見した時は、直ちに、当該事実を監事に報告しなければなりません(医療法第46条の6の3)。

また、この度の改正において、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(以下「一般法」という。)第84・92条において、競業・利益相反取引の開示と被承認について、明文化されました。その記載内容は、以下の通りです。

(競業及び利益相反取引の制限)

第八十四条  理事は、次に掲げる場合には、社員総会において、当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならない。

一  理事が自己又は第三者のために一般社団法人の事業の部類に属する取引をしようとするとき。

二  理事が自己又は第三者のために一般社団法人と取引をしようとするとき。

三  一般社団法人が理事の債務を保証することその他理事以外の者との間において一般社団法人と当該理事との利益が相反する取引をしようとするとき。

2  民法 (明治二十九年法律第八十九号)第百八条 の規定は、前項の承認を受けた同項第二号の取引については、適用しない。

これらの改正により、理事が個人で所有する不動産などを医療法人に貸すなどの行為は、一定の配慮をする必要が生じてきました。その他のこの第7次改正でいろいろと変わった部分については、また次回以降のブログにて、情報発信していきます。

三瀬国際税務会計事務所

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